多くの事例に触れながら、自分の知識と経験を積み上げていく日々

——自己紹介と、現在までのキャリアを教えてください。
ディスクロージャー・プロに入社して、ちょうど4年ほどになります。入社以前は、公認会計士の資格取得も視野に入れながら、大学卒業後に監査法人へ入所しました。大手ではありませんでしたが、そのぶん業務の守備範囲が広く、さまざまなクライアントの監査に携わる機会に恵まれました。
年次の浅い段階から、多様な業態の企業を担当し、会計監査の一連の流れを実務の中で経験できたことは、その後のキャリアにおいて非常に大きな基盤になっていると感じています。
しかし、働き方としては監査法人特有の忙しさもあり、試験勉強と実務の両立はかなり大変でした。そうした状況の中、家庭環境の変化もあり、自分の働き方やキャリアを一度見直したいという気持ちが強まっていったことが、転職を考え始めた背景にあります。次のステップを模索する中で出会ったのが、現在のディスクロージャー・プロでした。
——ディスクロージャー・プロを選んだ決め手を教えてください。
転職の大きなきっかけは、子どもが生まれたことでした。家庭と仕事をどのように両立するか、長く働いていくうえでの働き方のバランスを見直す必要性を感じたのです。
当初は一般事業会社の経理職を中心に探していましたが、転職エージェントから紹介された求人の中で開示に特化した仕事があることが気になったのです。監査法人での経験の中でも、開示領域には特にやりがいを感じていたことから、自然と興味が湧きました。
監査時代に携わった開示関連のやり取りと、自身の経験との親和性の高さも感じたため、「これまでの知識を活かしながら成長できそうだ」と思えたのが、ディスクロージャー・プロに興味を持った理由です。
選考を進める中で感じた、開示に専門的に携われる環境という魅力と、働き方の面での無理のないバランス、そのどちらも納得感があったため、この会社で働きたいという思いが固まりました。

——アソシエイトとして担当されている業務を教えてください。
アソシエイトとしての主な業務は、有価証券報告書や決算短信、計算書類などの開示書類のドラフト作成です。国内の上場企業が中心で、監督者(開示コンサルタント)と協力しながら書類を作り上げていきます。
開示業務では監督者の補助として関わることが多く、監督者と連携しながらクライアントの情報を整理し、草案を整えていきます。一方、入力代行業務ではアソシエイトがメイン窓口となり、クライアントと直接やり取りしながら書類を作成していきます。
現在、私が担当しているのは7社。そのうち5社は開示業務の補助として携わり、2社は入力代行のメイン窓口として担当しています。以前には決算支援業務に関わった経験もあり、その時々で必要とされる領域に応じて柔軟に担当範囲が変わっていきます。
——監査法人と比較して、働き方の違いはどのように感じていますか?
まず大きく異なるのは、業務のスケジュールの立てやすさです。ディスクロージャー・プロでは決算期日が明確に定められているため、複数社を担当していても「どのタイミングで何が動くか」を把握しやすい。監査法人時代のように、突発的なリクエストで大きくスケジュールが変更されるということがあまりありません。複数社を同時に担当していても、全体の流れを整えやすいため、働きやすさを実感しています。
また、スタンスの違いも大きいですね。監査法人ではチェックする側である一方、ディスクロージャー・プロではクライアントの立場に寄り添いながら、どう作っていくかを一緒に考える存在です。監査法人とのコミュニケーションにおいても、「こう説明すれば監査法人は納得してくれるかもしれません」というような、クライアントが前向きに進められる支援が求められます。
——仕事を進めるうえで大切にしていること、意識していることはありますか?
もっとも意識しているのは、スケジュール管理です。複数社を同時進行で担当しているため、情報量が一気に押し寄せる繁忙期には、気を抜くと頭の中が混乱してしまいます。だからこそ、常に自分の頭の中を整理し、今何を優先すべきか、今やっておかないと後で詰まる業務はどれかなどを明確にしながら進めることが欠かせません。
また、アソシエイトとして関わる案件であっても、監督者によっては任せてもらえる範囲が広く、クライアントとの直接のやり取りを行うこともあります。そうした場面では、監督者の意図をくみ取りつつ、責任感を持って対応するよう心がけています。
——これまでの仕事で、印象に残っているエピソードを教えてください。
特定の案件というより、毎回の決算・開示のタイミングで訪れる達成感が印象に残っています。
公開日に会社のウェブサイトを開き、自分が作成に携わった開示書類が掲載されているのを見ると、「あ、これは自分が関わったものだな」と実感が湧きます。監査法人時代には味わいにくい感覚で、書類の作成をゼロから支えてきたからこそ生まれる感情ですね。
またクライアントから「助かりました」「ありがとうございます」といったお言葉をいただける場面も多く、こちらの対応が相手の安心につながっていると実感できる瞬間は、やはり嬉しいものです。

——入社後に身についたスキルや、成長を感じる部分を教えてください。
最も伸びたと感じるのは、マルチタスク能力です。複数社の決算・開示が同時に進むため、優先順位を判断し、期限を逆算し、詰まる箇所を予測しながら動く力が自然と鍛えられていきました。
また、開示業務の領域は事例の幅が非常に広く、会社ごとに処理の特性があります。監査法人ではチェックする立場でしたが、今は作る側として多様なケースに触れられるため、知識の幅が確実に広がりました。案件数が多い分、身につく経験の種類も多く、振り返ると入社当時とは比べものにならない成長を感じます。
——一緒に働いているメンバーやチームの雰囲気はどうですか?
アソシエイトは、案件によって一人で作成を進める場合もあれば、監督者と2名、あるいは3名のチームで進める場合もあります。入力代行ではアソシエイトがメイン窓口となり、クライアントからの依頼内容を読み取りながらドラフトに反映させます。一方、開示業務の場合は監督者のチェックが入るため、監督者がどのように判断するかも踏まえながら作業を進めます。
監督者ごとに仕事の進め方やスタイルが異なるため、相手に合わせて動く柔軟性も必要です。案件の特性によって立ち回りが変わっていく点は、アソシエイトとして働くおもしろさだと感じています。
——会社の文化や価値観、働く魅力について感じていることはありますか?
社員一人ひとりが自分たちのサービスに誇りを持ち、責任感をもって業務に取り組んでいます。クライアントに対してきめ細やかな支援を提供しようとする姿勢は、社内全体に共通している価値観です。
経験の浅いメンバーに対しても、監督者や周囲が積極的にフィードバックを行い、わからない部分をそのままにしないようにする文化もあります。入社時に研修はありますが、基本的には実務に入りながら覚えていくスタイルで、案件を通じて学び続けられる環境ですね。実践を通じてスキルを積みたい方にとって、非常に良い環境だと感じています。
オフィスは、イメージとしては図書館のような雰囲気に近いでしょうか。静かで落ち着いていて、それぞれが自分の作業に集中しています。とはいえ必要なときにはすぐに相談や質問ができ、軽い雑談が生まれることもあって、過度に堅い空気ではないので働きやすいですね。

——今後挑戦したいことやどのようなキャリアアップを目指していますか?
開示領域には、企業ごとにさまざまな特徴や事情があります。同じ有価証券報告書でも、会社によって書き方も情報のまとめ方も異なる。そのため、もっと多くの事例に触れ、経験値を積み重ねていくことで、自分のレベルをさらに高めていきたいと考えています。
会社としても現在成長過程にあり、社員数や業務範囲が広がっています。自分自身もその成長に合わせて、担える役割の幅を徐々に広げ、会社の発展に貢献できるようになりたいと思っています。
——アソシエイトとして働くうえで、どのような人が向いていると思いますか?
開示業務や連結決算のスキルを伸ばしたい方にとっては、非常に向いている環境だと思います。事業会社では自社の決算しか経験できませんが、ディスクロージャー・プロでは複数社の事例に触れられます。そのぶん知識の幅も広がり、会計基準の改正にも自然と対応できるようになります。
また、会計基準は常に改正され続けるため、知識をアップデートし続ける向上心が欠かせません。「関係のある部分だけ覚えればいい」という環境ではないからこそ、幅広く知識を吸収していきたい方には非常に適しています。
——最後に、求職者へメッセージをお願いします。
開示や連結決算に強い興味を持ち、経験を積みながら成長したいと考えている方にとって、ディスクロージャー・プロはとても良い環境だと思います。多様な事例に触れながら学べること、監督者の近くで実務を経験できること、そしてクライアントと寄り添って書類を作り上げていくやりがいがあります。
先ほどもお話ししましたが、知識をアップデートしながら前向きに取り組める方であれば、きっと大きく成長できるはずです。興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください。
1日の流れ・年間スケジュール例
繁忙期の1日は、朝出社してメールや届いた資料の確認から始まります。資料は社内の担当者が振り分けを行い、その後はクライアントから届いた情報を随時ドラフトに反映していく作業が中心になります。資料に不備があった場合や、監査法人に確認が必要な事項が出てきた場合は、クライアントへまとめて連絡し、期限を指定して回答を依頼します。
繁忙期はとくに作業量が多く、反映作業が1日の大半を占めます。一方で、波が落ち着くタイミングでは事務的な作業や資料の整理など、次の波に備える時間も生まれます。
開示業務は四半期に合わせて動くため、「四半期ごとに波が来る」というのが年間の特徴です。たとえば期末の決算時期には資料の受領・反映のスピードが求められ、提出期限に向けて作業が集中します。次の四半期に入ると、再び同じような流れがやってきます。
この周期性があるため、年間を通じて業務のリズムがつかみやすく、繁忙期とそうでない時期のメリハリが生まれやすい点も特徴のひとつです。
